2026/08/25 (火) 15:00
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1300年前のシルクロードを描いた奇跡の壁画、東アジア初公開
アフラシアブ壁画
「使節の間」壁画
ウズベキスタン共和国サマルカンド
アフラシアブ遺跡 宮殿跡 南壁壁画
AD660年ごろ
高さ:250cm、幅:670cm
【古代都市サマルカンドとアフラシアブ遺跡】
アフラシアブ遺跡は、現在のウズベキスタン共和国サマルカンド市北部に位置する古代都市遺跡です。
イスラーム時代以前のサマルカンドの中心地であり、紀元前から人々が暮らし、7世紀頃にはソグド人の都市として大きく繁栄しました。
東西交易路シルクロードの要衝にあったこの地は、多様な文化と人々が出会う国際都市でした。
【奇跡の壁画】
アフラシアブ遺跡の宮殿跡から発見された壁画は、7世紀中頃に描かれたものと考えられています。11×11mの主室4面に描かれた巨大な壁画は、発見当初から20世紀最大級の発見の一つと評されました。
それまで文献によってしか知ることのできなかった7世紀のソグドの王国の宮廷文化や国際交流の様子が実際の絵画資料として明らかになったからです。
壁画には当時の衣装、装飾品、儀礼の様子や動物などとともに外国から訪れた使節団の姿が極めて精緻に描かれており、7世紀の国際社会を視覚的に示し、まさに「シルクロード」そのものを表現した世界でも比類のない歴史資料となっています。
今回出陣する南側の壁画には、ゾウ・ウマ・ラクダに乗るサマルカンドの王侯貴族たちがガチョウとともに儀礼行列をなす場面が描かれています。
4面のなかでも力強く描かれ、鮮やかな色彩が最も良く残されている点においても奇跡的な作品です。
【壁画にみる多文化交流から現代へ】
壁画には、外国からの使節団、遊牧民、異国の動物など、さまざまな文化背景をもつモチーフが描かれています。これらは、7世紀のサマルカンドが多文化交流の中心であったことを雄弁に物語っています。
アフラシアブ壁画は、シルクロードが生み出した国際社会の姿を、今に伝えるかけがえのない文化遺産です。その壁画を奈良の地で見つめる時、私たちはまさに1300年前の人々と同じ空間に立っています。
その時、アフラシアブ壁画は単なる歴史的な過去の遺産ではなく、現代に届けられた多様性を包括するメッセージとなるでしょう。
深く来館者の印象に残る充実した展示に向けて
アフラシアブ壁画は、その全てが解明されているわけではなく、今なお多くの謎が残されています。
これまで壁画は主に美術史的な観点で検討が進められてきました。そこに何が描かれ、その絵はどういったことを意味しているのか、といった分析視点です。
一方、壁画がどのように描かれているのか、といった視点で分析されたことは実はあまり多くありませんでした。壁画を描く手順や、誰がどのように描いたのかなど、多くの謎が残っています。
これらを解明することは、この壁画が誰によって、どういった意図をもって描かれたのかを、より詳細に明らかにできることに繋がります。このことは、シルクロードをより深く理解するためにも有意義な調査研究となります。
このような調査研究は、本展覧会のために実施した数度の渡航調査を経て明らかになった課題です。また、複製ではなく本物が来日することで、多くの方々の目に触れ、様々なイノベーションを生み出す機会になることも想定されます。
アフラシアブ壁画をただ知るだけではなく、その謎に迫り、深く来館者の印象に残る充実した展示とするために、皆様からのご支援が必要不可欠なのです。
シルクロードで結ばれた古都の縁で中央アジアのウズベキスタン共和国サマルカンド市と奈良市は2022年に姉妹都市提携を結びました。
サマルカンドはウズベキスタンの歴史都市であり、シルクロードの要衝地として栄えたオアシス都市です。2001年にはユネスコ世界文化遺産に「サマルカンド-文化交差路」として登録されました。
奈良市では、姉妹都市提携5周年にあたる2027年、奈良国立博物館において特別展「奇跡の壁画とシルクロードの至宝」を開催し、アフラシアブ壁画をはじめとするウズベキスタンの国宝級の文物に加え、奈良・富雄丸山古墳から出土した虺龍文鏡(きりゅうもんきょう)をはじめとする貴重な文化財も展示し、シルクロードを通じた東西交流の歴史を紹介します。
【特別展概要】
展覧会名:奈良市・サマルカンド市姉妹都市提携5周年記念特別展「奇跡の壁画とシルクロードの至宝」
会期:2027年7月10日(土)~9月5日(日)
会場:奈良国立博物館 東西新館
主催:奈良市、奈良国立博物館、ウズベキスタン共和国大統領府文化芸術発展基金、
NHKエンタープライズ近畿、読売新聞社
ふるさと納税係 植田
楽しいこと大好き!奈良市ふるさと納税係のにぎやか師